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しみの改善

しみの種類・原因

しみは、皮膚の表皮もしくは真皮にメラニン色素が存在している状態です。
主に下記の種類があります。

  • 老人性色素斑

一般的なしみです。
境界が明瞭な褐色の色素斑です。顔や手の甲など紫外線を浴びやすい部位に出来ます。男女ともに見られます。表皮基底層にメラニン色素を認めます。

  • 肝斑

20~30代頃から、目の下、頬骨、口の周りに左右対称に現れる淡褐色~茶色のぼんやりとした、境界が不明瞭な色素斑です。紫外線や摩擦の他に、女性ホルモンの関与も考えられています。主に女性に見られます。主に表皮基底層にメラニン色素沈着が認められます。

  • ADM(Aquired dermal melanocytosis)後天性真皮メラノサイトーシス

遅発性太田母斑とも呼ばれます。
頬骨周囲、額の外側、目の下、小鼻、鼻根部に出来る灰褐色~青褐色の色素斑です。多くが左右対称です。主に女性に見られます。表皮と真皮にメラニン色素が認められます。

  • 雀卵斑(そばかす)

頬や鼻に細かな褐色の斑点が散在します。幼少期から見られることが多いです。男女ともに見られます。表皮基底層にメラニン色素が認められます。

  • 炎症後色素沈着

にきび痕、レーザー照射後、アトピー性皮膚炎などの炎症後にできる褐色斑です。表皮基底層にメラニン色素が認められます。

当院で行なえる治療

しみの治療は、自由診療になります。
当院の治療は、飲み薬と塗り薬になります。
しみの種類によって、保険適用になることもあります(例:扁平母斑、太田母斑)。

塗り薬(トレチノイン、ハイドロキノン)

  • トレチノイン(TA)の塗り薬

トレチノインはビタミンA(レチノール)の誘導体で、ビタミンAの約50~100倍の生理活性を持っています。アメリカではしわ・にきびの治療薬として認可されています。
レチノール入りの市販化粧品に比べると、約50~100倍の生理活性を持つため、治療効果を認めやすいと言えます。

当院では、0.1 % トレチノインをお取扱いしております。

<トレチノインの皮膚への作用と期待される効果>

皮膚への作用 期待される効果
角質をはがす くすみの改善
表皮の細胞分裂を促進(ターンオーバーを早める) しみの改善
(表皮基底層のメラニンを押し出す)
皮脂分泌を抑える にきびの改善
真皮のコラーゲン生成を促す たるみ、小じわの改善


トレチノインは、しみ・小じわの改善、にきびの改善に効果を発揮します。

ご使用の際は、後述のハイドロキノンと併用していただきます。

    • トレチノイン(TA)→メラニンの排出を促す
    • ハイドロキノン(HQ)→新たなメラニン産生を抑える、炎症後色素沈着の予防

 

  • ハイドロキノン(HQ)の塗り薬

ハイドロキノンには、下記の作用があり、美白剤として欧米で用いられていました。日本では、2001年の薬事法の規制緩和によって市販の化粧品にも含まれています。

<ハイドロキノンの皮膚への作用>

  • メラニン色素が作られるのを抑える
  • メラノサイト(メラニンを作る細胞)の働きを弱める。

高濃度ハイドロキノンは、高い効果を得られますが、かぶれ・細胞毒性の恐れがある為、当院では効果と副作用を勘案して、1%濃度で4~5%濃度の効果を期待できるハイドロキノンクリームをお取扱いしております。

Q & A 

Q. ハイドロキノン(HQ)だけでも治療できるの?

A. トレチノイン(TA)併用の方が高い効果を得られますが、トレチノインは赤みや皮むけを生じるので、マイルドに治療したい方には、ハイドロキノン単剤でもお使いいただけます。

Q. レーザー治療との違いは?

A. レーザー治療は、しみの原因であるメラニンに直接熱を加えて除去するので、即効性がありますが、ダウンタイムがあったり、炎症後色素沈着が生じたりします。
トレチノイン+ハイドロキノン療法は、レーザーに比べると炎症後色素沈着が起こりにくく、しみの効果に加えて小じわの改善も期待できるのが利点です
時間がかかっても構わない、ご自宅で治療をしたい方におすすめです。

肝斑には、基本的にレーザーを照射出来ないので、トレチノイン+ハイドロキノン療法は有効です。
トラネキサム酸やビタミンCの飲み薬も効果を期待できます。
注:レーザー機器によっては肝斑に照射できるものもあります。

真皮にメラニン色素が存在するしみ(ADM)には、トレチノイン・ハイドロキノン療法とレーザー治療を併用することをおすすめします。

真皮の深い部位にメラニン色素が存在する太田母斑や伊藤母斑、外傷性刺青には効果がありません。

注意事項

トレチノイン、ハイドロキノンの治療中は、必ず紫外線対策をお願いします。
日中の外出時は、日焼け止めのご使用をお願いします。
低刺激性日焼け止めについて詳しくはこちらをご覧くださいませ。

ご使用を控えていただく方

  • 妊娠・授乳中の方、妊娠予定の方
  • アダパレンなどの皮膚剥離作用のあるお薬を使用中の方
  • ピーリング施術の前後1週間の方
  • お肌が極端に敏感な方
  • 過去にトレチノインやハイドロキノンでかぶれたことのある方

副作用(リスク)

  • かぶれ
  • 赤み、皮むけ、ヒリヒリ感(治療効果による症状ですが、症状が強すぎる場合は中止してください。

飲み薬(トランサミン、ハイチオール、シナール)

  • トランサミン(トラネキサム酸)

トラネキサム酸は、抗炎症作用、抗アレルギー作用があります。
肝斑、老人性色素斑、炎症後色素沈着の改善が期待されます。

副作用(リスク)

過敏症、食欲不振、吐き気、血栓形成などの可能性がございます。

 

  • ハイチオール

L-システイン(アミノ酸)を主成分とするお薬です。
L-システインは、しみの原因となるメラニンの生成を抑え(新しいしみを出来にくくする)、黒色メラニンを無色にする(既にあるしみを薄くする)、肌のターンオーバーを促す(しみを排出する)効果があります。

副作用(リスク)

過敏症、吐き気、下痢などの可能性がございます。

 

  • シナール

アスコルビン酸(ビタミンC)を主成分とするお薬です。
ビタミンCには、しみの原因となるメラニンの生成を抑え、黒色メラニンを無色にする効果があります。また、肌のハリを保つコラーゲンやエラスチンの合成を促進する効果もあります。

副作用(リスク)

過敏症、吐き気、下痢などの可能性がございます。

しみのご相談の流れ

  1. しみの部位のお化粧を落としていただきます。
  2. ダーモスコピーで皮膚を拡大して診察し、しみの種類をご説明させていただきます。
  3. ご希望の治療をお伺いいたします。
  4. 診察終了後は、パウダルームをお気軽にご利用くださいませ。

費用

すべて税込み価格です。予告なく変更されることがございます。

初診料(ご相談のみ)
お薬のご購入あり

2200円(税込)
無料

0.1 % トレチノインクリーム5 g(診察料込み)

4400円(税込)

ハイドロキノンクリーム 15 g(診察料込み)

5753円(税込)

トラネキサム酸  100錠(33日分(診察料込み))

3300円(税込)

ハイチオール 100錠( 33日分(診察料込み))

3000円(税込)

タチオン  120錠(40日分(診察料込み))

4500円(税込)

ビタミンC+D サプリメント(30包)

Vit C 3000 mg, Vit D 4000 IU

5832円(税込)

しみのご相談の再診料

1500円(税込)

 

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